権力とセクハラの切っても切れない関係:日経ビジネスオンライン
国際通貨基金(IMF)の専務理事が性的暴行の容疑で逮捕された。 事件を伝えるニュースを通じて、私は、IMFトップの肩書きが「専務理事」であるということをはじめて知ったわけなのだが、それはそれとして、IMFと言えば、泣く子も黙る巨大金融権力だ。少なくとも私は黙る。事情が事情なら泣くかもしれない。その世界経済の舵取りを担う国際機関の最上位者たるストロスカーン氏が、どうにも低劣な犯罪容疑で逮捕されたわけ…

shino-katsuragi 小田嶋隆, セクハラ, 権力 「そして、自分の好意は万人に受け入れられるべきだと信じてもいる。」
我に返ったあとの消費の「適量」:日経ビジネスオンライン
東京ディズニーランドの再開を伝えるニュースは、なんだか奇妙だった。 テレビの中の人たちの伝え方が偏向していたわけではない。むしろ、ニュースを受け止める私の側の感じ方に、微妙な変化が生じていたということなのだと思う。 ニュースデスクは、明るい話題に飢えている。視聴者も同様だ。震災後40日を経て、多くの国民は、復興につながる明るいニュースを希求している。そんな中でもたらされたディズニーランド再開の話…

shino-katsuragi 小田嶋隆, 震災, 消費, 資本主義 「消費」を機軸とする生活は変わっていくと思う。消費がなくなるわけではないが、それによってアイデンティティを保つことの空疎さを感じる人が増えるだろうから。どんなにモノを抱えていても流されてしまう、と。
人びとがデマにもたれかかりたくなる時:日経ビジネスオンライン

余震が続いている。 特に、今週に入ってから、大きめの揺れが頻発していて、苦手な人はかなり参っているようだ。 私は平気だ。地震の揺れには、なぜなのか耐性がある。たぶん「高いところが怖くない」という生まれつきの性質と関係があるのだと思う。 大学に入ったばかりの頃、シャンデリア清掃のアルバイトをしたことがある。 場所は、新橋にあったシティーホテルで、吹き抜けの天井に据え付けられた巨大な照明器具を分解して…

shino-katsuragi 小田嶋隆, 考え方, 想定外 「デマは駆逐するだけでは解決にならない。どうしてそんなデマが流れたのか、なにゆえに人びとがそのデマに魅力を感じたのかを、きちんと分析して、後の世に役立てないと意味がないと思う。」
この「風評」の半減期はどのくらい?:日経ビジネスオンライン

馬鹿祭りが中止されることになった。 馬鹿祭りというのは、地元赤羽で50年ほど前から開催されているイベントで、中断されるのは、おそらく、今回がはじめてだ。 商店街のホームページには、『「第56回大赤羽祭」中止のお知らせ』として、こんな文章が掲示されている。 『――前略――当実行委員会では、この度の大震災における被災者の方々の心情を考慮致しました結果、5月14日・15日に予定しておりました「第56回大…

shino-katsuragi 小田嶋隆, 風評, 風評被害, 恐怖, 不安 「及び腰の馬鹿ほど見苦しいものはない。」「昭和50年代。…でも、あれはあれで悪くない。他の選択肢を知らずに育った人間であれば、さしたり苦労なく乗り越えられるはずだ。」/人の身に余る進歩、というものがあるの
「ひとつになろう」より「てんでんこ」がいい:日経ビジネスオンライン
東京の桜は、今週末ぐらいから見頃をむかえそうな気配なのだが、花見の宴会は自粛するところが多いようだ。 まあ、仕方がない。妥当な判断だと思う。 とはいえ、その判断が、行政当局に自粛を示唆された上での決断だということになると、ちょっと意味合いが違ってくる。 少なくとも後味はずっと悪くなる。自分たちで決めた自粛は、思いやりの結果でもあるし、節電への決意のあらわれでもある。その意味で尊い。 が、…

shino-katsuragi 震災, 考え方, 有事, 小田嶋隆 「てんでんこ」がいい。/「ひとつ」と思うからこそ、一人でも誰かが生き残れば未来に繋がる、と信じられる。だれか一人でも生き延びるためには硬直化しちゃダメだ。
不正入試とエントリーシートと「orz」な若者たち:日経ビジネスオンライン
京都大学の入学試験中に、問題の一部をインターネットの質問サイトに書き込んでいた受験生が逮捕された。 山形県出身の19歳の予備校生だという。 当件は、ニュースショーのコメンテーターが述べていたように「ハイテク犯罪」と捉えるべき事案なのであろうか。違うと思う。 凡庸なカンニング事件だ。ハイテクどころか、犯行の手口の随所に粗雑さが露呈している。 スマートフォンもインターネットも、いまどきの受験…

shino-katsuragi 世相, 小田嶋隆, 就活, 事件, 大学, 社会, 欺瞞
われわれの中にある「相撲的なるもの」:日経ビジネスオンライン
昨年来、角界の不祥事については、当欄だけでも、3回分の原稿をアップしている。書くべきことは既に書きつくした。できれば、相撲の話題には触れたくない。うんざりだ。相撲にも相撲報道にも。なので、今回は、相撲そのものについてではなく、相撲を相撲たらしめているわたくしどもの世間のありようについて考えてみたい。イッツ・ア・相撲る・ワールド。吊り屋根の下の小さな世界。その互助会体質の光と影について、だ。相撲…

shino-katsuragi 考え方, コンプライアンス, 小田嶋隆 「何が言いたかったのか、説明する。法令の遵守は、罰則による威圧や、社会的な強制よりも、美意識によって達成されるべきだ、ということだ。」
内向きな若者じゃダメですか?:日経ビジネスオンライン
サッカーの日本代表チームが好調だ。開催中のアジアカップでは、グループリーグを一位で勝ち上がって、決勝トーナメントにコマを進めている。 先行きについてはまだ不透明な部分もあるが、今大会の結果がいずれに転ぶのであれ、とにかく、新生日本代表の選手諸君が実力をつけてきていることだけは疑いない。ひとつひとつのプレーの精度が、前の世代の選手たちと比べて、明らかに際立っている。まことにめでたい。サッカーを見…

shino-katsuragi 小田嶋隆, 海外渡航, シェー
「善意」がマスクに隠されなければならないワケ:日経ビジネスオンライン

伊達直人という名前から即座に然るべき人物像を思い浮かべることのできる人間は、40歳を過ぎている。いや、40歳では不足かもしれない。45歳以上ではあるべきだろう。アニメ「タイガーマスク」がテレビで放映されていたのは、Wikipediaの記述によれば、1970年から71年の二年間だ。再放送(←何度かあった気がする)を考慮に入れても、やはり、1970年以前に生まれている人間でないと伊達直人という人名に対…

shino-katsuragi タイガーマスク運動, 小田嶋隆, 梶原一騎, 劇場型の善意 「無害な言葉で語ることで世界が無害になるわけでもない。」/「彼らの内部には、慈善ということに対する不信が牢固としてビルトインされている。」/「売名」も「偽善」も「だから何?」だろう?
純文学にあって漫画にないものってなんだろう?:日経ビジネスオンライン

スパルタ教育という言葉がある。 賛否はともかく、この言い回しの意味するところを知らない人はそんなにいないと思う。 が、私が小学生だった頃は、誰も意味を知らなかった。というよりも、「スパルタ教育」という言い方自体が、まだ存在していなかった。一部のインテリ層が使っていた可能性はあるが、われわれのような普通の庶民は聞いたこともなかった。 「スパルタ? 誰だ?」 という感じ。スパルタが古代ギリシア…

shino-katsuragi 青少年健全育成条例, 東京都, 小田嶋隆 正邪の常識よりも個人の美意識のがよっぽど信頼できる、って思う時点で石投げられちゃうんだろうなぁ、とか。